ママジャキーは、本当の本当に貧しい生活をしています。
スラムで、畳3畳の家に4人で住んでいます。想像してみてください、畳3畳に4人!
電気もトイレも、お風呂もない生活…。雨がいっぱい降る雨季にはぐちゃぐちゃになってしまいそうな家です。
衣食住に恵まれた私たちが、そんな暮らしを想像するのは、とても難しいかもしれませんね。
ケニアのスラムには5回訪問しましたが、私は訪問するたびに絶句します。
こんな汚いところに住んでいる、こんな悪臭のする中、こんな狭いところに毎日住んでいる…訪問するときは心を強くしていないとボロ泣きしそうで…。
私たちが訪問すると、それでもお客さんにとチャイをふるまってくれたり、ウガリをご馳走してくれたりするのです。
明日食べていけるのか分からないのに、与えることができるというのはなんということだと、更に泣きそうになるのをこらえないといけないです。
言葉が、出てこないです。
動画を撮ったんですが、電気もないので全然うまく撮れないです。
アフリカのスラムなんて行きたくない人がほとんどだと思うのですが、世界の問題に真正面から向き合ってみたい方は、是非途上国のスラムと呼ばれる地域に行ってみてください。
まだ具体的には考えられていませんが、この団体でも警察などのボディーガードを雇ったりなど安全対策を行って初めてアフリカに行く人が安全にスラムに行けるようなスタディーツアーを組めたらと思います。
この現地でのスラムの現状が忘れられなくて、私が今まで15年間しぶとく、ここ最近は毎日狂ったように(笑)活動している原動力になっています。
こんなひどく貧しい環境の中生きている人がいる…!
「貧困」は様々な問題を引き起こします。
衣食足りて礼節を知るという言葉がありますが、本当にその通りです。
盗みはスラムで頻繁に起こります。盗みたいと思って盗む人ばかりではありません。自分が生きていくために盗むのです。
学費支援が受けられないとちゃんとした職業に就くことができなくなり、私のような普通の人でも生きていくために売春することが日常的になります。そして精神的に心を病んだりHIVの感染が広がります。
学校に行けない人たちは教育が受けられず、まともに考えることができない人たちは、例えば政情が不安定になった際、暴徒化して暴動がおこります。
トタンでできた家々は燃えやすく、火事が起こった際に家々が次から次へと燃えていきます。
スラムに立ち込める悪臭はとても酷く、衛生環境はとても悪く、コレラや感染症がとても流行りやすいです。
そんな中で彼女は生きています。私ならもっといい環境に住むことを夢見ますが、彼女はそんな生活の中、HIV陽性者の人たちのため、またスラムに住んでいる人たちのHIV啓発活動のためのボランティアを行っているのです…!
始めは野菜売りをしていたのですが、彼女は自分自身HIV感染者になった経験、ARVを飲んで生きのびている経験から、このことを多くの人に伝えようと多くの人たちにカウンセリングを行ってきました。
貧しい生活の中、本当に考えられない貢献だと思います。
よく「自分自身が幸せに満たされていないと人のためにボランティアなどできない」ということを聞きますが、私から見れば日本人は物質的にはほぼ全員満たされていて、万が一の時は生活保護もあり、与える力を十分に持っています。
この活動を通して、私はいつも自分がどれだけ幸せかということを感じさせられます。
彼女は地域の人たち何十人ものためのボランティアをしており、彼女を応援することは多くの人を応援することに繋がります。これまで彼女の入院の際、また彼女が必要な時に医療費を提供し、彼女を支え続けてきました。
何度も「Tumainiがなければ死んでいた」とママジャキーから言われます。
彼女には本当に長生きしてほしいので、もし彼女の容態が悪くなってしまったときや何かあった時にはいつでも応援したいと思います。